特別コラム
トレーニング中の人におすすめ! さつまいもはボディメイクの強い味方
(1/3ページ)
筋トレや減量をする人に向いている食材と聞いて、鶏肉、ブロッコリーなどを思い浮かべる人は多いはず。でも、実は「さつまいも」も、かなりおすすめの食材だということをご存知でしたか? 果たして、その理由とは? モデル&ボディメイクトレーナーの佐々木ルミさんにお聞きしました。
栄養面、味、食べやすさ etc. さつまいもがおすすめの理由
佐々木さんによると、さつまいもには栄養成分をはじめ、さまざまなおすすめポイントがあるのだそう。それぞれの解説を、早速聞いてみましょう。
糖質が豊富
「どんな体型を目指していても、ボディメイクで共通しているのは”筋肉量を増やす”、または”筋肉量を減らさない”ために筋トレを行うこと。その際エネルギーとして使われるのは糖質と脂質です。
トレーニング時に筋肉のエネルギー源として使われるのは主に糖質。これが不足していると身体は筋肉などのたんぱく質を分解し、エネルギー源として利用します。結果、筋肉量の減少につながるため、きちんと糖質を摂って運動することが大切。
一方、脂質は消化吸収してからエネルギーになるまで時間がかかる、カロリーが高い、糖質からのスムーズなエネルギー供給を妨げるといった面があるため、摂取には注意が必要。この点から見ても、脂質が少なく糖質が多く含まれるさつまいもはトレーニングをしている人に向いていると言えます!」
GI値が低い
「調理法によってはGI値が低めであることも、さつまいもをおすすめする理由のひとつです。
GI値とは、その食材を摂取した後に血糖値がどのくらいの速度で上昇するかを示したもの。血糖値が上昇すると、血糖値を一定に保つために膵臓からインスリンが分泌されますが、このインスリンには脂肪の合成を促す働きもあるため、過剰な分泌は避けたいところ。
また、急激な血糖値の上昇は、その後に急降下する「血糖値スパイク」を引き起こすため、食欲が安定しない、イライラするといった良くない影響を及ぼすことも。
一方、低GI食品を摂ると血糖値の上昇も緩やかになります。消化吸収も緩やかになるため、腹持ちが良くなり、食欲をコントロールしやすくなります。また、運動中に安定したエネルギー供給を行うことが期待できるため、トレーニングのパフォーマンスアップにもつながります。さらに、運動後のリカバリー期に低GI食品を摂ると、栄養・エネルギーの補給とインスリン分泌が緩やかに持続し、長期的な回復に役立つとも考えられています」
食物繊維がバランスよく含まれている
「食物繊維には、腸のぜん動運動を促進して便通を改善する不溶性食物繊維と、糖や脂肪の吸収を抑制し、血糖値やコレステロールの管理に役立つ水溶性食物繊維があります。これらをバランスよく含むのが、さつまいも。例えば、品種により若干の違いはありますが、焼き芋100gには、不溶性食物繊維が2.4g、水溶性食物繊維が1.1g含まれており(※)、腸内環境の改善や健康管理に役立ちます」
※出典:「日本食品標準成分表(八訂)」
ビタミンB群、ビタミンCを含む
「さつまいもには、ボディメイクに役立つビタミン類も含まれています。筋肉をつけるために必要なたんぱく質の代謝・吸収に関わる【ビタミンB6】や、抗酸化作用をもち、筋肉痛や疲労感の軽減にも役立つ 【ビタミンC】、筋肉にエネルギーと酸素を運ぶ血液をつくり、たんぱく質合成の要素となるアミノ酸代謝にも関与している【葉酸】、脂質・糖質・たんぱく質などのエネルギー代謝を促す【バントテン酸】などが含まれています」
ミネラルを含む
「ボディメイクに役立ち、さつまいもに特に多く含まれるミネラルは3つ。ひとつめは、心臓機能や筋肉機能の調節にも役立つ【カリウム】。むくみの予防改善や高血圧の予防も期待できます。ふたつめは、生物に必要不可欠なエネルギー供給源をつくり出し、筋収縮と神経伝達をサポートする【マグネシウム】。3つめは【銅】。活性酸素を分解する働きをもったSOD(スーパーオキシドジスムターゼ)という酵素の構成成分でもあります」
おいしくて満足度が高く、持ち運びが手軽
「さつまいもは腹持ちがよくて満足度が高いため、食べすぎを防ぐことができます。また、甘みがあるのもポイント。甘みは舌から脳に伝わることで多幸感をもたらし、リラックスにもつながります。干し芋は持ち運びやすいため、ジムなどの外出先で手軽に食べられるのもいいですね」